前回のあらすじ
扉をぶち破って中に入ってきたクァルン。
魔法を使ってカレナを窓の外へ出し、宙に浮かした状態で「謝れば許す」と謝罪を強要。
一方、妖精の祝福により、魔力の糸が見えるようになり、簡単に魔法を解くことができるようになっていたカレナ。
謝るくらいなら死んだほうがまし、と魔法を自らの手で解除し、落ちて行った。
<33話>「私を捨ててください」ネタバレ
カレナは窓のすぐ下にあった池に落ち、怪我は免れる。
自ら魔法の糸を切ったのも、これを見越してのことだった。
慌てて池に入りカレナを助けるクァルン。
カレナは、肩に触れようとしたクァルンの手を払い、立ち上がって冷たい目で見下ろす。
自分を見て「下衆」だと言うカレナにはかつてのおどおどした様子はなく、本当はこういう人間だったのか?と驚くクァルン。面白い、とケラケラ笑う。
カレナの元に、メイドが走って近寄ってくるが「近寄らないで」と叫ぶ。
今起きた一連の出来事に誰もが傍観者であったことを始めとして、公爵家の全てに嫌気がさす、と感じていた。
「大丈夫か?」と声をかけてくる公爵。カレナには、それは建前に過ぎないことが十分にわかっていた。
公爵に必要なのは”皇室との約束を守るためのヘクシオンと結婚する代用品”。これなら公爵の求める「義務」を果たしたことになる、とヘクシオンと結婚することを公爵に伝える。
「それは幸いだ、結婚のことは私が調整する」と言う公爵に、全て自分で決めると答えるカレナ。
自分の義務は果たしたのだからこれからは好きにする、と宣言。
調子に乗るな、と公爵はため息をつく。忙しくて躾に手を抜いたのが悪かったか、と笑い、自分とカレナ、メイドのベラと執事のセルバン以外は下がるよう命じる。
「あいつをどうするつもりだ」とクァルンは公爵に食い付くが、すでに大暴れしていたこともあり、これ以上怒らせるな、という言葉になすすべもなく、カレナに明日の朝食に出るようにだけ声をかけ、下がっていく。
カレナに対し、これ以上このような態度を続ければ「躾」は厳しくなる、と釘をさす公爵。
なぜ自分の神経を逆なでするようなことをするのか、という問いにカレナは「あなたが憎い」と答える。
その言葉に公爵は「結婚承諾の返事として受け取る」とカレナの頭をなで、このようなバカな事を言う割には正しい判断をした、と言う。
後は残りの間黙ってさえいればいい、と話す公爵に、カレナは歯を食いしばるのだった。
感想
ヘクシオンと結婚すること自体は、公爵的にも求めていることだから、ここはすんなりいけて安心。
クァルンは、落ちたカレナをすぐ池に入って助けたり、公爵に向かってあいつをどうするつもりなんだと言ったり、朝食に出るよう声をかけていったり・・・・。
これはあれか?好きな子をいじめる感じのタイプか?
やばいやつなんだけど、カレナの事は好きなように見えるのだが・・・・・やり方がアレなだけで。
ループ前は知らなかったであろう、カレナの一面を見て、今後彼がどう変わっていくのか気になるところ。
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