前回のあらすじ
ヘクシオンの屋敷で生活することになったアデル。
執事やメイドもいい人間ばかりで心安らぐ時間を過ごす。
ヘクシオンは使用人たちが「給料が良いから働いているだけで望んでここにいるわけではない」と思っている。
<39話>「私を捨ててください」ネタバレ
働く環境も良く、使用人たちがヘクシオンを不快に思うようなことはなさそう、と考えるアデル。
とはいえ、屋敷にはまだ来たばかりのため「判断するには早い」とも感じ、何も言葉にはしない。
突然出てきたことで手ぶらで来てしまったアデル、荷物を持ってきてもらうために人を送ってほしいとお願いすると、ヘクシオンは「全て新調しましょう」と答えた。
アデルはそこまでしてもらうのは流石に申し訳なく感じ断ると、ヘクシオンの体が一層不調になっていたことを知る。
有り余るお金は、その不調から一時的にですら解放してはくれない、と悲しそうに語るヘクシオン。
食事が終わりアデルと少し離れただけでヘクシオンの一気に体調は悪化する。
アデルの背中を見送りながら「やっと」という言葉と、何かを思い出しかけるが、それが鮮明な記憶として蘇る前に痛みに苦しむ。
薬は残り1つあるが飲むわけにはいかない、と考えるヘクシオン。
薬は一時的な回復に過ぎず、むしろ症状を悪化させているものだと気付いていた。
ヘクシオンは痛みに体を抑えながら、なんとか自室へと歩いていく。
ーーー
布団は日干しされていい匂いがしていたりと、とても自分に気をつかってくれていることをアデルは改めて感じていた。
同時に、ヘクシオンは自分の屋敷でありながら安らげていないように見えることも気付いていた。
体は疲れているが眠れず、かといっても持ち物も何もないのですることもないアデル。
石碑の解読ノートも置いてきてしまっていた。
解読を覚えているのは2つ目の石碑まで。最後の方はただならない内容であったことを振り返る。
アデルは喉が渇いたが、夜中であったために侍女を呼ばず自身で用意することに。
1階へ降りて行くと、ヘクシオンが苦しむ声が聞こえ、部屋に声をかけにいく。
ノックをしても返事がなく、そっと扉を開けると、ヘクシオンはかなり辛そうな状態で横になっており、思わずかけよるアデル。
ヘクシオンの手には、以前渡したタッセルが握り締められていた。
アデルはヘクシオンの手をとり「ヘクシオンを治して」と心を込めて願うのだった。
感想
ヘクシオン、何を思い出しかけたんだろう。
もしやアデルループ前の記憶?
そして、石碑の解読ノート置いて来ちゃったの気になるな。大丈夫かな?悪用されるのでは?
アデルの祈り再び。ストーリー的にもこのタイミングで完全回復!とも思えないけど、かなり回復してくれそう。早く元気になって・・・。
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